奥田シェフの講演

2017年5月16日。福島屋の福島会長が推進する「F-DESIGN FORUM 2017 SPRING」が開催され、アル・ケッチャーノの奥田シェフの講演がとても印象的でした。「料理人は自己主張すると売れないんですよ。みんなが求めていることをする。これにつきるわけですよね」と、スタートから笑いをとりつつ淡々と話をすすめる奥田シェフ。

この「みんなが求めていること」をキャッチするのが難しいと思うのですが、アル・ケッチャーノをオープンした2000年、日本の野菜は味がなくて、外国のものがよいとされていたそうです。そんなことないだろう、探せばあるはず!と、農家を訪問し、生産者の顔が見えるメニューを提供。今までは市場に出していたから直接売れないと言われれば、じゃあ、物々交換でどうだと、店で仕入れた肉と野菜を交換したり・・・。農家さんも喜んでくれて、「これもおまけに」ってもらった野菜で、また新たな一皿ができたりしたそうです。

応援したい農家さんがいれば、料理を作ったり、加工品をプロデュースしたり。報酬はいらないから出来上がった加工品を安く仕入れさせてねって。結果的に報酬もらうより売り上げの金額が大きくなるんですよねと笑っていました。地元の鶴岡を「食の都」にしようと、自分は何をして、行政は何をして・・・と紙に書いていったそうです。そして、今では世界から注目を集める都市になっています。

「魂に火がついて」とご本人は表現されていましたが、自分の周囲におせっかいを焼きまくって、とてつもなくよい循環を生み出されている方。こんな印象を受けて、職人醤油も、こうありたいと思いつつ、まだまだだなぁと感じていました。