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道元が開いた座禅修行のためのお寺

永平寺

福井県にある永平寺は1244年に道元が開いた座禅修行のためのお寺。山代温泉や山中温泉のある場所からさらに山に入り、冬には一面雪の覆われる地域。

「別世界に来た気がする!」とはまさにこの感覚。山中にあるために標高もそこそこなんだろうけど、ひんやりとした涼しさの中に現れるのは、山門まえにそびえたつ杉の木。はるか上の方で葉っぱがアーチを作る。

中に足を踏み入れても相変わらずの静寂。水路に流れる水の音と風が木を揺らす音。次にくるのは、寺を構成する木の香りとお香の香り。750年の歴史が作り出す雰囲気。五感+第六感を刺激されて確かに別世界感を味わった。


●脚下照顧(きゃっかしょうこ)
Illumination from Our Feet

はきものをそろえると心もそろう
心がそろうと はきものもそろう
ぬぐときに そろえておくと
はくときに 心がみだれない
だれかが みだしておいたら
だまって そろえておいてあげよう
そうすればきっと 世界中の人の心も
そろうでしょう

道元

「アートのれんストリート」の本当の由縁・・・

アートのれん

富山県七尾市にある「アートのれんストリート」。
和ろうそく屋さんや乾物屋さんと昔ながらの建築と商品。そこにおしゃれな「のれん」がマッチする。それ以上に町としての統一感とおしゃれ度がアップするから不思議だ。

ただ、「のれんストリートの本当の由縁はゴールデンウィークに明かされるのよ!」と和ろうそく屋の女将さんが教えてくれた。

前田氏の領土であったこの地には「花嫁のれん」という風習がある。嫁入り道具の一つとして華やかな「のれん」を作るのだというが、その美しい「のれん」も嫁入り後は活躍の場がなく、しまいこまれてしまっていたのだという。そこで3年前からゴールデンウィークに一斉に飾ろうということになった。これが由縁。
「じゃあ、来年また来ないとですね!」と言い残して七尾市を後にする。

頭を悩ませるレイアウト担当者

松本城

お城見学は難しい。いや、観光用にお城をレイアウトした人は相当頭を悩ませたに違いない。
大概のお城は1階の門から観光客を入場させ、目指すは最上階。ほぼ間違いなく上を目指す。当然5階立てのお城だと5フロア分のスペースが存在するわけで、ここで展示者の力量が大いに発揮される。

展示物など一切なしでひたすらに上を目指してもらうのもよいと思うもが、入場料をとる手前なのか、そのスペースを存分に埋めようと様々な催し物が開催される。お城の成り立ちで1フロア。お城の特徴・解説でもう1フロア。それ以外に何を飾ろう?・・・そうそう、城下町の暮らしで1フロア。きっと相当悩んだのだろうな。

今までの人生を振り返ってみると観光地でお城を見る機会って結構あった気がする。広島城に熊本城、大阪城など。内部に何が展示されていたか覚えていないのはそれが原因か?

*補足
江戸時代には186のお城が存在し、旧物破壊の思想から各地で破壊や売却でどんどん姿を消していったらしい。その後、城郭保存の動きが起こり昭和20年には22の城が国宝に指定される。第2次世界大戦を経て多くの城が天守を喪失し現在での国宝認定は4つ。松本・犬山・彦根・姫路。

100円あったら・・・

霊泉温泉

まだ朝靄の立ち込める早朝の温泉町。
「おう。入っていきな!100円だぞ。ここは。」と誘われた共同浴場。実は目的としていた温泉がAM9時からのオープンだと知り、近くの霊泉温泉めがけて車を走らせていた。

無料駐車場を見つけて車を入れると、後から続いた車が横に入ってくる。
「群馬から温泉入りにきたのかぁ〜?群馬にもいい温泉あるだろう!」と冗談めかして話しかけてくるのは、寝巻きのままの運転にマイシャンプー持参の様から明らかに地元の人。

昔ながらの赤い郵便ポストが横に構えている入り口は、小学校の時にあった更衣室のよう。案内されなければ見過ごすか、入るのをためらってしまいそうな浴場の開店は7時30分。

既にうたた寝気味の番頭さんに100円をさしだして入り込む。早朝から温泉に入りに来るメンバーは固定化されているのだろう。「おはようございます」これが浴室のドアを開ける時のお決まり。そのお決まりができなかった唯一の輩が当然ボク。

中山道 海野宿

■ 今日の訪問場所
・中山道 追分宿
・中山道 海野宿
・別所温泉
・鹿教湯温泉

海野宿

■ 町並みの保存
江戸時代。人々が江戸と地方を行き来し、参勤交代で大名が江戸に向かう。その道中に存在していた宿場町は、主要な機能は旅人の休泊の場であるけど、近在の村々の生産物を商品化し消費する地でもあったとのこと。人々の往来があるから市が活況し、逆に人の行き来がなくなると急速に衰退してしまう。

海野宿

追分宿は中山道の宿場でも最大規模をほこる旅籠数を有していたそうだが、今では見る影は少ない。一方の海野宿。アマチュアカメラマンや建築家の卵たちが押し寄せるほど当時の景観が保たれている。旅籠から養蚕へと産業を変えながら今に至っているそうだ。

海野宿

どこの地域・産業でも後継者不足が叫ばれているけど、ここ海野宿でも同様。「町並み保存会」は存在するものの各家々が自助努力によって保っている。「今の住民もみんな年とってるでしょう?!これからどうするか。考えないといけないんだよねぇ・・・」

信州の小京都

■ 今日の訪問場所
・飯山
・小布施

飯山

■ 信州の小京都
豪雪地帯でも知られる長野県飯山。上杉謙信が築城した飯山城を中心に城下町が形成されている。北飯山駅と飯山駅をむすぶ「仏壇通り」という道があり、その両サイドには仏具店。ただひたすらに仏具店。伝統工芸認定も受けており、なんとトイレまで全面金箔。

飯山

仏具店の多い理由を紐解いていくと、仏具店と同じ規模で多いのがお寺。市街地だけで22の寺が存在しているので隣のお寺までは徒歩1分なんてもの。「信州の小京都」といわれる由縁。なぜこんなにお寺が覆いのかにはいろいろな説があるらしく、信仰心が強い土地柄とか、丘部分に集中的にお寺を密集させ敵からの防御に利用したとか・・・

飯山

源泉で野沢菜茹でる姿

■ 今日の訪問場所
・健生庵 三愚(馬曲温泉入り口にある蕎麦屋さん)
・野沢温泉
・宿:旅館さかや

野沢温泉

■ 源泉で野沢菜茹でる姿
野沢温泉は源泉掛け流しの13の外湯を配した温泉街。もちろん野沢菜発祥の地。外湯同士も近くこじんまりとした温泉街には足湯も多く存在し、浴衣を着た観光客のおばちゃんたちが並んで談笑していたり、地元のおじちゃんが足湯の中を歩きながら(運動か?)世間話をしている。

野沢温泉

源泉である麻釜(おがま)は観光客お断りの湯。5つある湯だまりの1つは90度を超えているが、野菜や卵を茹でるのに利用しているそうだ。今日は野沢菜を茹でる地元の人の姿があり、それを観光客がカメラ片手に取り囲む。温泉が生活に溶け込んでいる様子を、よそ者は柵の外から見ているだけ。この距離感がじれったく、この温泉街の印象をより良くしている気がした。

野沢温泉

■ 今日の発見
1:湯屋建築
屋根の一部から湯気が抜ける構造。野沢温泉のシンボル的建築技法。湯に浸かって天井を見上げると2段構造になっているので、天井がはるか遠くに見える。外からの見た目以上の広さを感じる。

都会には住みたくない!(長野県秋山郷)

■ 今日の訪問場所

・信州高山温泉郷
・秘境 秋山郷
・宿:のよさの里 牧之の里

秋山郷

■ 都会には住みたくない!(秘境 秋山郷)

「ここいらではボケ老人はいないし、93歳でも元気に歩いてるんさねぇ〜」と焼き団子の看板に魅かれて立ち寄った商店のおばちゃんは語る。さすがに秘境とも言われるだけあって十数年前まではアスファルト舗装もされていなかったとのことで、交通の不便さは相当のものだったろうと見受けられる。

秋山郷

「遠くの肉親より近くの他人って言ってね・・・病人がでると、お医者さんはここにはいないでしょう。だから近くの町まで連れていくわけさ。しかも冬だと一面雪でしょう!今で言うあれさ!ソリってのかい?!あれに乗っけて連れて行くわけさ。」このときに頼りになるのが隣近所の人たちで、常に助け合っていたのだという。

そしてこの地では老人はみんなピンピンしている。その理由のおばちゃんの分析によると、田舎では「歩く」ことが生活の一部になっている。畑仕事も当然。そして何より、「ちょっとお茶でも飲んでいきなよ!」的な近所とのつながりとコミュニケーションも生活の一部になっているから。だという。

秋山郷

■今日の発見

1:温泉郷の特色
現地を訪れると立派な宿・公衆浴場も素晴しい。ただ、売られているガイドブックでは隅に追いやられている。周辺に有名な名所が多いからという理由もあるが、他の温泉と比較する顧客の立場から、「ここの温泉を選ぶ理由」をわかりやすく見せてあげることがあれば良いのではないか?

2:老人の土地持ち
畑や山をもっている老人。自分たちで畑仕事ができているうちはよいが、体力が衰えてからは使い道に困っている。「自分たちが食する以上の野菜が収穫できれば農協に売れるのに・・・」「都会に住んでいて田舎暮らしに憧れてこの地にやってくる人も多い。」とのこと。また、野菜の売り先として農協が唯一の選択肢とすぐに連想しているらしい。

秋山郷

初日は草津温泉

本格的な日本旅のスタート。目指すは地元群馬県の草津温泉。その途中に川原湯温泉に立ち寄る。

草津温泉
http://www.kawarayu.jp/

八ッ場ダムの建設計画の中心に位置し、数年後にはダムの底になってしまうという温泉場。共同浴場「王湯」は80度の源泉が絶えず注がれていて、水を同時に注いでおかないと入ることは不可能。

草津温泉に到着すると、有名な「湯畑」に足を運ぶ。ひょうたん型に仕切られたこの湯畑は太陽の塔を設計した岡本太郎のデザイン。

草津温泉

草津温泉といえば「日本三明泉」「三大薬泉」にも数えられ全国的にも有名な温泉場。泉質の良さは入浴したとたんに実感できるし、「湯畑」をはじめとする温泉街も行ってみたいと感じさせるには十分。

ただ実際に街を歩くと、「湯畑」の横にはGAMEセンターのネオンが点滅し、エスニック服が売られている。それも伝統的な木造建築の旅館の横だから尚更興ざめ感が漂う。温泉に来るまでの期待感が大きいだけに、帰るときの満足度とのギャップは大きいのではと感じてしまう。

温泉はもとより、温泉にくる客が「非日常の世界を求めている」というニーズに対応した街作りをした黒川温泉。後日、実際に比較してみたいと思う。

草津温泉

■ 温泉の泉質分類
温泉に行くと掲げられている成分表の泉質。以下の11分類に分けられるとのこと。

1:単純温泉
2:塩化物泉
この2つで全体の70%を占める。
3:炭酸水素塩泉
4:硫酸塩泉
5:含鉄泉
6:含アルニウム泉
7:含銅-鉄泉
8:硫黄泉
9:酸性泉
珍しい温泉としてはこの2つ。
10:二酸化炭素泉
→(大分)長湯温泉
11:放射能泉
→(山梨)増富温泉
→(鳥取)三朝温泉
→(秋田)玉川温泉

京都の町屋

京都の町屋「紫織庵」。

紫織庵

京都市指定有形文化財に指定されているこの町屋は洋室(ステンドグラス・シャンデリア)も組み込まれた建築様式。広縁のガラス戸は建築当初の「波打ちガラス」で大きなものは当時の1000円(現在価値で家1件分)。そのガラス越しに見える中庭にしばし見とれてしまう。

紫織庵

一方、町屋でブライダルサービスを提供していたり雑貨ショップを展開している「くろちく」。古い木材を持ってきて町屋を再現したのだという。

紫織庵

町屋が間口が狭くて奥に長細い設計になっているのは、江戸時代の税制の影響。当時、間口の大きさで税金が決められていたので、大半の町屋の間口は狭くなっているとのこと。間口の大きな町屋はお金持ちの印。
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