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金谷酒店(群馬県太田市)

金谷酒店

2月23日(土)24日(日)と「mano*mano」に出店させていただきました。9回目となり毎回パワーアップしているイベントで出店してても楽しいんです。ちょうどうちの目の前が太田市の金谷酒店さん。お酒の販売でなくお菓子やジュースや地方のラーメンなど、魅力的な商品の宝庫!ずっと大忙しだったようで、「mano*mano出店は初めてでしたけど、すごいですね!!!」と金谷さん。

「今日は試食し放題なんで!」と、いろいろ味あわせていただきながら雑談を。ポップ一つ一つがとても魅力的でじっくり拝見&写真を撮らせていただいていました。筆ペンの文字を中心に手書きで書かれていて、丁寧にラミネートされています。商品の説明ポップの上に、「この不思議な感覚・・・ぜひお試しください!」と書かれたポップを重ねるなど立体感のあるポップ。実際のお店もとっても魅力的なんだと思います。近々伺います!

金谷酒店
〒373-0842 群馬県太田市細谷町1274-2
http://kanayasake.exblog.jp/
*金谷さんのブログ  太平(たへい)さんち

新潟県醤油協業組合(新潟県長岡市)

新潟

2月20日の新潟は雪に覆われ、歩いている人はまばら。車での移動をあきらめ電車に頼ったのですが、駅から目的地まで2キロの道のりにやけに長く感じました・・・きっかけは酒屋平成堂の坂井店長からお問い合わせ。この地でディスカウントストアからの転換を遂げ、品揃えと接客のこだわり度はすごいものがあります。

酒屋平成堂

新潟県といえば日本酒で有名ですが、各蔵元から直接商品を仕入れて、時には商品開発にまで意見をし、興味をもったお客様がいれば一人でも見学に連れて行ってしまう程。商品ひとつひとつに手作りのポップが付けられているので、思わず読み込んでしまう。ワンカップのコーナーもこの通り。

新潟県醤油協業組合

その坂井店長に新潟県醤油協業組合を案内いただきました。到着すると山工場長、佐田さん、堀さんに出迎えをいただき醤油談義と工場見学。芸術的に上手な説明をされる佐田さんに先導されて中を見せていただくと、驚くほど綺麗。ちょうど出麹を終えて清掃作業中だったのですが、傍からみて分かるほどスタッフの方が丁寧に掃除をされていました。

「当たり前のことですが、醤油づくりにおいて人ができることはほとんどないと思っています。微生物が動きやすい環境をつくる手助けをするだけ。」と山工場長は説明してくださいました。それにしても綺麗な工場でした!

新潟県醤油協業組合

このタンクはプラスチック製。7000キロリットルの容量で、陸上輸送できるギリギリの大きさなんだそうです。

新潟県醤油協業組合

「それにしても佐田さんの説明は上手ですね!」と見学終了後に伝えると、「ただ、最近は他のスタッフに工場見学を任せるようにしているんです。」とのこと。ある時、スタッフの一人が「入社3年目にして初めてここに入りました。」という声に驚いたんです。自分たちが当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったんですよね。

「すぐにスタッフ集めて独自に醤油検定をつくることにしました。検定をつくるには自分たちが醤油のことを知らなくてはいけないでしょ。もうすぐ完成するんですよ!」と佐田さんは楽しそう。さらに、「自分たちは協業組合なので自分たちの名前が商品にでることは少ないのです。スタッフの皆に自分たちのつくっているものに誇りを持ってもらいたい。だから工場見学もどんどん受け入れて、消費者の方の反応を直に感じてもらいたいと思っているんです。」

とても魅力的な方たちとの出会い。雪の新潟に来て本当によかったと思いました。

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その日のうちに堀さんからメールをいただきました。「その後、皆で話し合って、あの時話していた事、さっそく導入することにしました!」醤油談義をしていた時に盛り上がった、どうしたら面白い工場見学ができるかのアイデアだったのですが、この意思決定の早さに、またまた驚きました。

醤油でお遊び!(森田醤油)

森田醤油

1月下旬に島根県の森田醤油さんを訪問。「雪すごいよ!ノーマルタイヤ?!危ないよぉ〜!」と念入りにおどされたので、チェーンを購入して準備万端・・・が、幸運にも快晴。「一昨日までだったら絶対に無理!こんなに雪が積もっていたんだから!」と、ぎりぎりのところでチェーンは活躍の場を失いました。

久々に再会に、「こんなお遊びをしていて・・・」と次々と醤油の味見。こだわりの大豆の醤油や醤油麹、ドレッシングなどなど。商品化していないものがほとんど。「実は、つくるのにすごい手間。注文がくると困っちゃう。だからお遊び。」今季の仕込みは50回超、これはすごい数字なんです。1回の仕込みに約3日。その間は室のファンの音が聞こえる部屋に一人布団を持ってきて世話をする。当然、一晩ぐっすり熟睡なんてできないわけです。

それでも「醤油での遊び」をやめない森田さん。今春に息子さんが農大を卒業されることを楽しそうに語っていました。

かける淡口醤油(末廣醤油)

淡紫

先日、兵庫県の末廣醤油さんに立ち寄りました。新しい試行錯誤をたくさんされていましたが、中でも惹きつけられたのが新商品の「淡紫(うすむらさき)」です。淡口醤油というと一般的には野菜の煮物やお吸い物など、色を付けたくない調理に薦められます。一方で、美味しい豆腐や白身のお刺身など、塩やレモンをかけて素材の味を楽しみたいような素材に淡口醤油を使うことはアリだと思っています。

この「淡紫(うすむらさき)」が、そんなかけて使う淡口醤油ということで、「あ〜!それはいいです!」となったわけです。ちょっと無理をいって職人醤油シリーズに加えていただけるようにお願いしてきましたので近日登場予定です!久々に伺うと新しい何かがある。元気のいい蔵の特徴だと思います。

ミツル醤油 初搾り(2) 諸味の移動

醤油諸味

先の記事でも書いたホースを使って、この諸味を移動させます。「この綺麗な諸味を見て!」と自慢したくなってしまうくらいに重みと光沢のある諸味。2年間の時間を過ごす中で、城さんが注意をはらっていたのが産膜酵母。いわゆる白カビです。放っておくとすぐに出てきてしまって、醤油にとってはよくないものなので、極力発生させないようにしたいです。

撹拌(かくはん)といってかき混ぜることでこれを防ぐことはできるのですが、撹拌の頻度をあげることも避けたい。そこで、夏場を過ぎて城さんがとった方法はビニールで覆うこと。諸味はアルコール発酵をしているので、ビニールで覆うことでアルコールの揮発を抑えて、なおかつそのアルコールによって産膜酵母を抑えこもうというわけです。これは一例ですが、こんな小さな工夫が積りに積もってできあがった諸味なんです。(以下のサイトでビニール覆う様子をご覧いただけます。)

▼ 城さんの奮闘記 (066.旺盛な発酵期を終えて)
http://www.s-shoyu.com/jo/066.htm

白醤油と溜醤油

白醤油

醤油の原料に小麦が入っていることを知って驚く方は結構多いですが、小麦メインでつくられている醤油もあります。白醤油がそれで、最近では白だしとしての認知度も高いような気がします。愛知県碧南市という地域が白醤油の産地で、味醂やお酢などの醸造が盛んな地域でもあります。そして、面白いことに川を挟んだ反対側は武豊町といって溜醤油の産地なのです。日本で一番濃厚な色をしている溜醤油と一番澄んだ色をしている白醤油がここでは共存しているってわけです。

つくり方も異なります。一般的な濃口醤油は大豆を蒸して麴菌を繁殖させるのに対し、白醤油は小麦を蒸して麴菌を繁殖させます。濃口醤油は発酵熟成期間中には撹拌といってかき混ぜる作業があるのですが、白醤油は上から重石をして全てを自然に委ねます。3ヶ月程で写真のように桶の底から液体部分を抜き取ります。琥珀色に透き通った白醤油はとっても綺麗。

ミツル醤油 初搾り(1)造り手には当たり前のこと

諸味ホース

福岡県のミツル醤油。2年前に城さんが初めて仕込んだ醤油の初搾りを迎えました。広島の岡本醤油さんも助っ人として駆けつけ、楽しい雰囲気の中でも、どういった手順で誰が何を担当して・・・という話し合いが尽きません。なにしろ初めての設備で効率的な作業手順をつくっていかなくてはいけないので、様々なアイデアが激しく交錯していました。

この2泊3日の搾り。単なる蔵見学では感じることができない側面を目の当たりにしました。印象的だったことを一つ。写真は搾る前の諸味(もろみ/水っぽい味噌のような状態)を搾り場に送るホースですが、使い終わった後のこのホース、どうすると思いますか?もちろん綺麗に洗浄するのですが、水で洗い始めないのです。

ホースの中に残っている諸味を綺麗に取り出すため、予め搾っておいた醤油で洗い出します。その後で水洗いするのです。一滴足りとも無駄にしない姿勢。造り手にとっては当たり前のことなんですね。
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