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職人醤油の新シリーズ

小笠原味醂

知っているようで知らない。10年前の最初のころ、少しは考えていたような気もしますが、そうでもないような気もします。ただ、醤油について周りの人から言ってもらうことで、多いのはこれなんです。でも、それって、知らなくても日常生活に著しく不自由することもないし、キッカケがなければ知ろうとしないことかもしれません。

「醤油は一度使い始めたら、同じものをずっと使い続けるもの」って、何度も言われました。でも、それは他の醤油を味わう機会が少なすぎて、味比べをしようとしても大きなサイズの醤油をいくつも買うのは現実的でなくて。初めての味を口に運ぶまでのハードルがとても高いことが原因かと。醤油の枠組みを少し超えて、次にするとしたら何かなと考えていました。職人醤油に新しいシリーズが登場します。みりんです。

高校生の魚醤の販売

栃木県の高校生が先生とご来店。魚醤を授業の中で作っていて道の駅などで販売をしているそう。高校生のビジネスプランコンテストのようなものに出場するということで、さらに発展させるために話を聞きにきてくれました。日曜日に先生が運転の車で。高校生しっかりしているなぁというのが第一印象で、自己紹介や取り組みの説明も分かりやすく話してくれ、3人のそれぞれがよい個性を持っていました。

魚醤は使ったことのない人が多い。そのまま舐めるとしょっぱさも強いし、クセも強いので敬遠される方もいるかもしれない。ただ、今まで使ったことのない調味料として、幅が広がるかもしれないというニュアンスのことを話していて、またまたすごいなぁと。

何を伝えるか迷いつつだったのですが、「コーラって、いくらで売ってる?」「160円」「そう、自動販売機だと500mlで160円で売っているよね。じゃあ、スーパーで2リットルのだったら?」「198円」「じゃあ、映画館だったら?」「300円」「どお?同じコーラでも売っている場所で値段が違う。映画館で1杯300円のコーラを買って、スーパーだったら2リットル198円なのにどうしてこんなに高いのって怒る人いないよね。どうしてだと思う?」特別感があるから・・・雰囲気・・・と。またまた意見をだしてくれた。原価の積み上げだけが価格決定の仕方ではないこと。そのための価値をどうつくるかが大切で、そのために何ができるか考えていけたらいいなと思うけど、どこまで伝えることができたかなぁ。いやいや、彼女たちなら素敵なプランに仕上げていってくれる気がする。頑張って!

日本と西欧の比較による和食文化

群馬市民大学の講座に参加。篠崎峰二子さんが講師で、食空間コーティネートの視点から日本と西欧を比較しながら和食文化の魅力を解説。最初になるほどと思ったのは、人が感じると言われる5味について。甘味、辛味、酸味、苦味、そして、うま味。特に、うま味は日本人が発見したとも、敏感に感じる民族だともいわれているけど、その要因として水の存在が大きいのはないかというもの。

日本は軟水で西欧は硬水。カルシウム、マグネシウムなどの鉱物が多く含まれると硬水になり、その逆が軟水。軟水は素材を活かす。スープの元になるブイヨンやフォンドボーなどは野菜や肉を煮込むこと作りますが、硬水の中の鉱物があくとなって出て来るそうです。日本では出汁に象徴されるような素材を活かす調理法が発展し、西欧では煮込むことで作るソースが発展してきた。日本人の繊細で敏感な舌につながってきたのではないかとのこと。

そして、お米。和食といえば欠かせない存在だけど、世界には米をつかった料理はたくさんある。ピラフ、ビビンパ、チャーハン、パエリアなどなど。ただ、それらと日本が決定的に違うのは、日本はお米をそのまま食べること。他の国では米に調味料などを加えて味をつけたものを食べる。対して、おにぎりなどはその典型で、米をいかにそのままで美味しく食べるかが日本独特。

食卓に季節を盛り込むのも日本。西欧は皿に食材以外はのせないので、海外の方からすると、食べられない葉っぱが添えれれていると「なんで?」となるそう。器も誰でも一緒という西欧に対して、お父さんの箸、お母さんの茶碗があるように、家族でもそれぞれに器が存在することも特徴。

スペックではなく美味しいの方が大切

それ同じだよ!と、ジュエリーの会社の社長さんに教えてもらいました。よく、どんな基準で取り扱う醤油を選んでいるのですか?と質問をもらうことがあります。すべての生産現場に行っているし、生産者さんとコミュニケーションをしているので、「人」で選んでいると思うんです。その人を好きになれるかどうか、ずっとお付き合いしていきたいかどうか。ただ、だからこそ、自分が商品説明をするときは、そんな情報も織り交ぜながらというか、そのウエイトがどうしても大きくなってしまうものです。

ところが、うちのスタッフの場合は、「私、この醤油を○○に使うのが好きなんです!」のように「美味しい」にスポットをあてて話をしてくれます。これについて、ジュエリーの会社の社長さんは、自分も宝石のスペックや加工の精度など、いろいろ言いたくなってしまうけど、お客様からしたら綺麗かどうか、カワイイかどうか、好きかどうか、そこが大切なんですよねって。
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