都会には住みたくない!(長野県秋山郷)

■ 今日の訪問場所

・信州高山温泉郷
・秘境 秋山郷
・宿:のよさの里 牧之の里

秋山郷

■ 都会には住みたくない!(秘境 秋山郷)

「ここいらではボケ老人はいないし、93歳でも元気に歩いてるんさねぇ〜」と焼き団子の看板に魅かれて立ち寄った商店のおばちゃんは語る。さすがに秘境とも言われるだけあって十数年前まではアスファルト舗装もされていなかったとのことで、交通の不便さは相当のものだったろうと見受けられる。

秋山郷

「遠くの肉親より近くの他人って言ってね・・・病人がでると、お医者さんはここにはいないでしょう。だから近くの町まで連れていくわけさ。しかも冬だと一面雪でしょう!今で言うあれさ!ソリってのかい?!あれに乗っけて連れて行くわけさ。」このときに頼りになるのが隣近所の人たちで、常に助け合っていたのだという。

そしてこの地では老人はみんなピンピンしている。その理由のおばちゃんの分析によると、田舎では「歩く」ことが生活の一部になっている。畑仕事も当然。そして何より、「ちょっとお茶でも飲んでいきなよ!」的な近所とのつながりとコミュニケーションも生活の一部になっているから。だという。

秋山郷

■今日の発見

1:温泉郷の特色
現地を訪れると立派な宿・公衆浴場も素晴しい。ただ、売られているガイドブックでは隅に追いやられている。周辺に有名な名所が多いからという理由もあるが、他の温泉と比較する顧客の立場から、「ここの温泉を選ぶ理由」をわかりやすく見せてあげることがあれば良いのではないか?

2:老人の土地持ち
畑や山をもっている老人。自分たちで畑仕事ができているうちはよいが、体力が衰えてからは使い道に困っている。「自分たちが食する以上の野菜が収穫できれば農協に売れるのに・・・」「都会に住んでいて田舎暮らしに憧れてこの地にやってくる人も多い。」とのこと。また、野菜の売り先として農協が唯一の選択肢とすぐに連想しているらしい。

秋山郷

初日は草津温泉

本格的な日本旅のスタート。目指すは地元群馬県の草津温泉。その途中に川原湯温泉に立ち寄る。

草津温泉
http://www.kawarayu.jp/

八ッ場ダムの建設計画の中心に位置し、数年後にはダムの底になってしまうという温泉場。共同浴場「王湯」は80度の源泉が絶えず注がれていて、水を同時に注いでおかないと入ることは不可能。

草津温泉に到着すると、有名な「湯畑」に足を運ぶ。ひょうたん型に仕切られたこの湯畑は太陽の塔を設計した岡本太郎のデザイン。

草津温泉

草津温泉といえば「日本三明泉」「三大薬泉」にも数えられ全国的にも有名な温泉場。泉質の良さは入浴したとたんに実感できるし、「湯畑」をはじめとする温泉街も行ってみたいと感じさせるには十分。

ただ実際に街を歩くと、「湯畑」の横にはGAMEセンターのネオンが点滅し、エスニック服が売られている。それも伝統的な木造建築の旅館の横だから尚更興ざめ感が漂う。温泉に来るまでの期待感が大きいだけに、帰るときの満足度とのギャップは大きいのではと感じてしまう。

温泉はもとより、温泉にくる客が「非日常の世界を求めている」というニーズに対応した街作りをした黒川温泉。後日、実際に比較してみたいと思う。

草津温泉

■ 温泉の泉質分類
温泉に行くと掲げられている成分表の泉質。以下の11分類に分けられるとのこと。

1:単純温泉
2:塩化物泉
この2つで全体の70%を占める。
3:炭酸水素塩泉
4:硫酸塩泉
5:含鉄泉
6:含アルニウム泉
7:含銅-鉄泉
8:硫黄泉
9:酸性泉
珍しい温泉としてはこの2つ。
10:二酸化炭素泉
→(大分)長湯温泉
11:放射能泉
→(山梨)増富温泉
→(鳥取)三朝温泉
→(秋田)玉川温泉

京都の町屋

京都の町屋「紫織庵」。

紫織庵

京都市指定有形文化財に指定されているこの町屋は洋室(ステンドグラス・シャンデリア)も組み込まれた建築様式。広縁のガラス戸は建築当初の「波打ちガラス」で大きなものは当時の1000円(現在価値で家1件分)。そのガラス越しに見える中庭にしばし見とれてしまう。

紫織庵

一方、町屋でブライダルサービスを提供していたり雑貨ショップを展開している「くろちく」。古い木材を持ってきて町屋を再現したのだという。

紫織庵

町屋が間口が狭くて奥に長細い設計になっているのは、江戸時代の税制の影響。当時、間口の大きさで税金が決められていたので、大半の町屋の間口は狭くなっているとのこと。間口の大きな町屋はお金持ちの印。

新しい着物世界をプロデュース

「着てみたいけど高価だし、着る機会ないし・・・」
そんな若者の着物に対するイメージに挑み、新しい着物世界をプロデュースしている西村ヒロカズさんMIZUHOさん兄妹の「西村兄妹キモノ店」にお邪魔してきました。

西村兄妹キモノ

着物業界の現状に対して、「変わろうとしているけど、実際に変われているトコロは少ない・・・」とのこと。変わらないといけないと思いつつも、今のままで何とかなっているために変われない。論理的な思考というか、戦略性というか、まだまだ不足しているとのこと。

「縁とタイミングのおかげでここまで来たんですよ・・・」と謙遜まじりに語っていだたきましたが、着物文化の中にあって、若者の着物離れの原因を論理的に分析し、それに沿った商品プロデュースを実際にしていることには見事さを感じました。

西村兄妹キモノ

「着物を切り口にして新しいメディアや文化との融合やプロデュースを手がけていきたい。」

そんな時に声をかけてもらえるように、ボク自身もオリジナルな武器を身に付けて活躍している存在になりたいなと、未来の自分像がまた少しイメージできた有意義な時間をいただきました。

西村兄妹キモノ

京都にお立ち寄りの際には是非!
http://www.kimono-breath.net/
西村兄妹キモノ店
新風館3F(地下鉄 烏丸御池5番出口より徒歩1分)

常に進化を続ける日本酒!

大学時代の先輩を頼り、和歌山県の蔵元「吉村秀雄商店」にお邪魔してきました。

吉村秀雄商店

日本酒の製造工程の順を追って蔵の内部を見学させていただき、唎酒師(ききざけし)から日本酒の飲み方から判別のイロハを伝授していただきました。味と香りのバランスを感じることが重要で、このバランスが崩れているお酒は「老(ひ)ねている」というらしい。日本酒を扱っているお店で言うと一目置かれるセリフ♪

吉村秀雄商店

日本酒はお酒の分類でいうと醸造酒に位置付けられる。
醸造酒:日本酒・ビール・ワイン
蒸留酒:焼酎・泡盛・ブランデー・ウィスキー
混成酒:みりん・リキュール

ワインなら「ぶどうを放置していたらワインになっていた・・・」なんて話がまかり通るけど、「米を放置していたら日本酒になっていた・・・」とは絶対にならない!

何故か?

醸造酒は糖を原料として菌によって発酵させて作るもの。米には糖がないために、そのままではいくら頑張ってもお酒にはならない。そのために、日本酒作りは原料の米から糖を作り出す工程である麹(こうじ)作りから始めなくてはならない。この作業を例にとっても、米を水に浸す時間からストップウオッチで秒単位管理はもちろん、麹菌の発酵にかかる48時間は気候や発酵状態により常に微調整を加える必要がある。作業する人たちその場で寝泊り状態になることは当然という。

日本酒はお酒の中で最も繊細で、最も高度な技術が必要とされる。

他の伝統産業と比較して日本酒の特徴としては、時を経るごとに品質が向上・進化しているとのこと。陶器や絵画など、「あの時代の名作」「昔のこの作品は素晴らしかった」となるところ、日本酒に関しては昔のものより今のものの方が優れている。常に発酵技術などが進化し続けているとのこと。

吉村秀雄商店

味に関しても時代時代に応じて変化しており、酒造りの杜氏(とうじ)の感覚のもと微調整が繰り返されているとのこと。例えば、バブル期には「華と辛口」が好まれ、その後に香りシフトし、今後は酸味を強調していくかも・・・らしい。

酒蔵が急速になくなっている現状の中で、常に消費者の声を感じることができる仕組みを作ることが重要で、「日本酒には和食をあわせなさい!」とあぐらをかくのではなく、洋食にもあう日本酒の開発も必要になってくるかも?!と常に進化し続ける日本酒の現状をお伺いしました。

http://www.nihonsyu-nihonjyou.co.jp/
日本城蔵元 吉村秀雄商店(創業90年)