醤油の諸味を搾る

醤油の諸味を搾る

醤油を搾る前の諸味。日常生活で目にする機会は少ないと思いますが、ご自宅で醤油づくりをしたり、醤油蔵に見学に行った時など購入できたりすると思います。

これを搾って醤油になるわけで、そのまま食べてもおいしいのはもちろんです。きゅうりにつけたり、ごはんにのせたり。

醤油の諸味を搾る

コーヒーフィルターがあればご家庭でも簡単に醤油を搾ることができます。ステンレス製のものが使い勝手がよく搾りやすいと思います。諸味をいれると自身の重さでぽたぽた滴ってくるはずです。

醤油の諸味を搾る

しばらくすると自重での滴りは止まるので、上から押してさらに搾ります。

ラップを一枚おいて、その上からビニール袋に水を入れたものを乗せると密着度も良く適度に重さをかけることができます。ただ、醤油蔵で搾るように最後まで搾り切ることはできないので、適度なところでやめて残った諸味を活用されるのがよいと思います。

まだ十分に水分とうま味が残っているので、ぬか漬けのように野菜につけたりお料理使ったりと。

おいしいものには理由がある(樋口直哉)

おいしいものには理由がある

作家であり料理人である樋口直哉さんの書籍。生産者のところに訪ねていって、その時の様子をまじえて紹介されています。

商品そのものよりも、つくり手がどのような考えをもってものづくりをしているかを感じることができて、その上、知人もたくさん紹介されていて、ぜひ伺ってみたいなと思っていたところも紹介されていて、樋口さんすごいなって思います。

卵   茨城県 魚住農園
納豆  群馬県 下仁田納豆
醤油  群馬県 有田屋
醤油  小豆島 ヤマロク醤油
潮鰹  西伊豆 カネサ鰹節商店
鰹節  焼津 新丸正
昆布  福井県 奥井海生堂
牡蠣  宮城県 奥松島水産
海苔  宮城県 アイザワ水産
佃煮  東京都 遠忠食品
短角牛 岩手県 柿木畜産
鶏肉  宮崎県 黒岩牧場
牛乳  岩手県 なかほら牧場
ウスターソース  浜松 鳥居食品
マヨネーズ  埼玉県 ななくさの郷



毎月のようにお世話になっている下仁田納豆の南都さんの項が、30ページほどあって・・・他の項は平均10ページなのに、やはりというか、流石というか。やっぱり南都さんなんだなって思います。そして、ヤマロク醤油さんの項に私も一行だけ登場させていただいています!

2017年8月30日都内で出版記念イベントもあります。
https://www.facebook.com/events/143874439525751/?fref=ts

粕川なっとうの松村徳崇さん

粕川なっとう

ふらっとご来店いただいた粕川なっとうの2代目。タレのついていない納豆を商品化するにあたり、どの醤油がいいか吟味してくれました。大豆のうま味を味わうために淡口醤油を中心に食べ進めて、最終的には10パックほどを開けていました。

その時の様子はこちら
http://www.s-shoyu.com/cook/2017/08/11/272/

松村さんはその日の朝に試食で納豆を4パックほど食べてきたといいながら、さらに食べています。淡口醤油をつけた納豆に、「うまいなぁ」としみじみ呟きながら、さらに食べ続けます。「だんだん違いがわからなくなってきた」と言うので、醤油を少しだけ追加して醤油の味わいがよりわかりやすくなるようにして、さらに食べます。

同じ納豆に、7種類の淡口醤油をかけるという、違いがわかりにくい比較です。たしかに時間をおいてそれぞれを比べるのであれば違いの表現は難しいかもしれません。ただ、同時に比較をすると誰でも違いを感じるはずです。それを言葉に表現することが難しくても、なんとなくこっちのほうがおいしいとか、味が濃いのはこっちとか、味が一体になっているとかの感覚はあるはず。

それにしても、納豆ってたくさん食べるとおなかが膨れますね。お昼に用意していたパンには、結局夕方になっても手を付けられませんでした・・・。

ちくわの弾力=足がある

ヤマサちくわ

ちくわの歯ごたえを業界用語で「足(あし)」と表現するそうです。弾力があることを「足がある」「足がいい」と。そして、よい足をだすには、魚の身を「する」工程が大切。するとは混ぜることなのですが、その加減が職人の腕の見せ所だと佐藤善彦常務はいいます。

「することで魚の身の繊維を伸ばして、その隙間に空気が入ることで弾力が生まれます。すり工程の途中で塩を加えるのですが、そこから5分間が勝負。温度の管理か、塩分か、硬さか、なにをどれだけ調整すべきかを見極めないといけないですから」と。

ヤマサちくわ

普通のちくわと上級のちくわの食べ比べをさせていただくと、最初に噛んだ瞬間にすぐわかります。もちろん、元々の身のグレードも関わってきますが、心地よい弾力と魚のうま味の広がり方。確かに違うと納得します。

適した足の加減には、魚の種類毎に適したすり方はあるはずですし、春と冬では魚の状態も違うはず。その時々で異なる素材に応じた調整というのが、人が関わることだと感じました。

醤油と塩分の取りすぎ?

適度な塩味はおいしい
食塩は人類が最も古くから使い始めた調味料です。塩漬けにすることで食べ物を長期保存することができ、その起源は縄文時代くらいまで遡るのですが、醤油も穀物の塩漬けととらえて穀醤がルーツという見方もできます。

また、醤油をつくる過程でも塩があることは重要です。腐敗菌の活動をおさえているのが塩であり、そのおかげで半年以上もの長期間にわたる熟成発酵ができるのです。

また、食塩は人体にとって不可欠な成分でもあります。血液の浸透圧を保つことなど生命維持に関わる多くの役割を担っています。ただ、何よりも人がおいしいと感じるものには適度な塩味があると思います。子供のころにご飯に醤油をかけすぎて怒られた経験もあるのですが、塩味はおいしさの重要な要素だと感じています。

醤油と塩分

醤油は少量で満足感
醤油の塩分濃度は約16%です。健康には減塩だという流れの中で、塩分の摂り過ぎを懸念される方もいらっしゃいます。厚生労働省のホームページには1日当たりの塩分摂取量の目標値は男性で8g(女性7g)と表記されていますが、8gの食塩を仮に醤油だけで取ろうとすると50mlになります。

お刺身を食べる時に小皿注がれる醤油が5ml程度なので、小皿に残った醤油を飲み干しても食塩換算で1gにも満たない計算になります。醤油には塩味の他にうま味や甘味が溶け込んでいるので、食塩をそのままなめるよりも少ない量で満足感を得られるとも言えると思います。

吸収される塩分と排出される塩分
そして、より重要な視点は口にする食塩の量よりも、摂取した塩分と排出された塩分の差であるはずです。ここで塩分排出を助けてくれるのがカリウムなどのミネラルで、みそ汁の具材をイメージすると興味深いです。

昆布・わかめなどの海藻類、じゃがいも・里芋などのいも類、ホウレンソウなどの野菜類など。体にとって必要な塩分は吸収して不要分は排出させることを促進させます。昔からの日本人が食していた組合せはとても理にかなっていると実感しますね。